夏休み
連日の暑さにうんざりしながらも、季節の中では昔から夏が好きです。
正確には、子供の頃は「夏」というより「夏休み」が好きでした。そして大人になった今、夏はビールがおいしいからとか(でも実は1年中おいしく飲んでいます。)、冷え性なので冬は辛いからとか、そんな理由しか思いつきませんが、子供の頃味わったワクワク感は今もひきずっています。
塾や受験などとは無縁ののどかな時代で、ラジオ体操や学校のプールに通ったり、朝顔やひまわりの観察日記をつけたりと、ちょっと間延びしたようなの〜んびりとした夏休みを送っていました。
東京の端っこで育った私は、夏休みに田舎に行くという友達を羨ましく思ったものですが、都内とはいえ開発前の土地なので今思うと十分田舎だったのでした。
先日実家に帰ったら、小1の甥が「となりのトトロ」のビデオを見ていました。甥は宮崎アニメが大好きで、中でもトトロはお気に入りのようです。実はアニメはあまり得意ではない私も、トトロはかなり好き。何だか懐かしい気持ちになります。途中から一緒に見ていたら、子供の頃の夏休みを思い出しました。
あの頃は、カブトムシが住めるような木も、ザリガニが釣れる沼もあり、道端には小さなとかげが走り回っていました(とかげって、つぶらな目をしていますよね)。自分の背より高いひまわりの花もあちこちに咲いていました。
「このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。」
こんなキャッチコピーのように、もしトトロのような「へんないきもの」がいたとしても、人と共生できるような環境でした。残念ながら出会うことはできませんでしたが…。
(私は、人に被害を与えなければ、幽霊でも妖怪でも「へんないきもの」でも、不思議な存在はあったほうがいいな、と思っています。)
今、実家の周辺には広い道路ができ、公園にはきれいに整えられた自然があり、安心して遊べる場所になっています。好き放題に生い茂った草や木はなく、ぬかるみにうっかりはまって泥だらけになることもありません。
私自身は、自然のものが良くて、人工的なものが悪いとは決して思いません。
昔の風景がだんだん失われていきますが、何かを得るためには捨てなければならないこともあり、それは人間が選んだことで必然なのだと思います。
でも、あの時代に夏休みを過ごしたことは、今となっては貴重な日々でした。
そして時代は違っても、プールに通ったり朝顔を育てたりと何だかレトロな夏休みを過ごしている甥と、近々「崖の上のポニョ」を見に行く予定です。
趣味:読書(純文学から漫画まで、かなりの乱読派)、旅行(暑い所が好き)、格闘技、プロレス観戦
座右の銘:一期一会