コールセンタースタッフ日誌

2008.06.18

元・野球少年たち

北京オリンピックが近づいてきました。
オリンピックの時期になり、頑張っている選手の姿を見ると、急に何か自分でも始めたくなるのが常です。そして、毎回思っただけで終わってしまうのですが、 少し前にテレビで見て、「やっぱりスポーツはいいなあ」と改めて思った試合がありました。

それは、ハワイで行なわれた日米野球大会で、別に世界大会でもオリンピック予選でもない、草野球のような試合だったのですが、普通の草野球と違うのは、選手の平均年齢が80歳の試合でした。かつての野球少年で、そして戦争に行った事のある人達、つまり攻撃する側でもあり、される側でもあった人達でした。

誰もが、かなり悩み、考えての参加だったようです。試合が始まり、初めのうちはみんな表情も動きも硬く、お互いぎくしゃくしていたのですが、次第にみんな少年時代に戻ったように、楽しそうにプレーしていました。

そして、試合終了後、通訳を介しての親睦の時間になると、どうしても避けては通れない話題になりました。目の前で仲間が攻撃されたことや、家族を失ったこと。 ある2人は、静かにそんな話を、ぽつりぽつりと話していました。

また、ある日本人が「あの頃は本当に食べ物がなかったんだ」と話すと、それを聞いたアメリカ人が
「自分が乗っていた船は食べ物をたくさん積んでいたから、来れば良かったのに」と、アメリカ人らしくジョークで返し、でも表情に笑顔はありませんでした。日本人もそれがジョークだとは気づかない様子で、「本当に大変だったんだ…」と話し、でもしっかりお互いの手を握り締めたままでした。

何十年も抱えていた悲しみや辛さは、1日で消えるような簡単な事ではないと思いますが、一緒に野球をした事で、みんな何かが少しとけたようでした。

帰国後、ある人は英語の勉強を始め、そばには試合の様子が載った新聞が置いてありました。またある人は、地元の野球チームの子供たちに、ハワイでの経験とスポーツの素晴らしさをを話していました。
そしてあるアメリカ人は帰宅した翌日、静かに眠るように亡くなりました。その人は、奥さんに「すべてが最高だったよ」と何度も何度も言っていたそうです。亡くなったのは悲しいことだけど、重い荷物を置いて行く事ができて良かったと、そんな事を思いました。

そして、スポーツの偉大さを改めて感じたのでした。

もっち
ニックネーム:もっち
出身地:東京都
趣味:読書(純文学から漫画まで、かなりの乱読派)、旅行(暑い所が好き)、格闘技、プロレス観戦
座右の銘:一期一会

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