あきらめない強さ
先日、NHKの「SONGS」という番組で、喉頭がんで活動を休止していた忌野清志郎の復活ライブを放映していました。
ファンと言えるほど熱心に聴いていた訳ではないのですが、あの誰にも真似できないスタイルや、軽やかだけれども軽々しくない、トンガリ具合が好きだったので、復活を嬉しく思ったのです。
ファンの前に登場した彼は極彩色のシャツに黄色のスーツと、相変わらずの派手派手ファッションでステージを動き回りながら、楽しそうに歌っていました。
闘病生活は辛かったに違いないと思いますが、画面から伝わってきたのは、再び歌える事の喜びでした。あの独特の歌声はそのままで、以前よりぐっと深みを増した名曲「スローバラード」が心に沁みました。
そしてもう1人、こちらはご存知ない方も多いと思いますが、やはり最近ガンから復活した小橋健太というプロレスラーがいます。
プロレス大好き少年がそのまま大人になったような人で、チャンピョンベルトが似合う頑強な体が、実は肝臓ガンに侵されている事がわかり、闘病生活に入っていました。そして、手術、リハビリの後昨年末リングに復帰した試合が放映されました。
ファンの大声援の中、以前と変わらない全力投球のスタイルで、バカみたいにチョップを連打する姿を見て、「ああ、もうずーっとそのスタイルでやってよね。お行儀良く若手に道を譲ったりしなくていいから」と思ったのでした。
昔は同じ場所に居続けずに変化していくほうがいいと思っていました。
でも今は、ひとつの事をあきらめずに、投げ出さずにやり続けている人をすごいと思うようになりました。自分の場所に戻る為、病気と闘い、今ここにいる事の 喜びを全身で表す2人の姿を見て、その思いはより強くなり、決して若いとはいえない2人のパワーに胸が熱くなりました。
そして、ライブを終えた後、白い壁一面に書かれたファンからのお祝いメッセージを静かな表情で見つめる清志郎の横顔は、目の上の鮮やかなブルーのアイシャドーは 昔のままで、昔より確実に歳をとっていて、昔よりずっと格好よかったのでした。
趣味:読書(純文学から漫画まで、かなりの乱読派)、旅行(暑い所が好き)、格闘技、プロレス観戦
座右の銘:一期一会